2011.08.22.

森を泳ぐ

この夏を共に越した 森との暮らし。
今は すっかりと体になじんでいる。

月の満ち欠けによって変化する夜の暗闇 夜から 朝へのうすぐらやみ 
眠っている間も起きてる時も 太陽の位置や月明かりに体や気分が反応しているのを感じられる。

最近は テントが明るくなってくる時間もすこしづつ おそくなってきた。 
ソルトスプリングの夏の終わり が近づきつつある。


ふと おもいたち 自転車を走らせ 明け方の湖に泳ぎにいってみることに。

誰もいない湖。 思ったよりも冷たくない。

水面には森が映っていて 森の中を泳いでいるみたい。

水底がとても深いのか 水がとても重く感じられ
両手いっぱいに水をかくと 水面では森が波うち 森がたくさんに重なった。

水中に潜って 目を開けてみた。 
にぶいモスグリーンしか見えなかった。

もう二度 水中を観てみた。 
湖色だけ みえた。


顔をあげると

みずすましと水鳥が同じ湖で泳いでいた。


  


 

2011.08.19.

ALIOTH

ALIOTH号にはケリーの友達 スコティが住んでいて つまりここは彼の住空間。

ALIOTHとは 星の名前。 おおぐま座。

50年前に この船を造った人がつけた名前。



半世紀かけてとても大切に育てられた 古くてやさしい木の空間。

アンティークのガラス窓から見える海。 



船の持ち主 スコティは  この船の家でいろいろな島を一人で廻っているのだそう。

数年前に自分の持ち物などを全て売リ払い この船を買って それからずっとこの船に暮らしている。

(沖に船を停泊させるぶんには 地代などが 一切かからないらしい。)


ここソルトスプリング島の沖には今年の春から住んでいて 今はガンジスにあるカヤックショップでガイドの仕事をしていて ガンジスへはボートで行き来する。 


 
いろいろなすてきな暮らし方があるんだなあ。。。




朽ちた木のデッキ 海風 北の夏の夜の太陽 おおぐま座 とっておきのビール。



2011.08.18.

白い船

アンティークな木製の船がいっぱいのヨットハーバーをすり抜け おんぼろヨットは ぐんぐんと沖へと向かう。

沖には ところどころに 碇を下ろして停泊する船。そのいちばん奥にケリーの知人の船 ALIOTHが浮いていた。 

1960年代に航海用として作られた 白い船。
とてもいい感じに朽ちていて あたたかみのある木製の船。

ケリーの慣れた手つきでボートを船にくくりつけ 白い船に飛び乗る。
船の持ち主は不在だったけど もちろん鍵などかかっていない。
(この島の住民の多くは 家も車も鍵をかけない)

デッキには脱ぎ捨てられた靴下とブーツ、汚れたマグカップとたわし、洗剤の空箱、何かを書き記したメモ。

船内にはキッチンも寝室もトイレもあり 机の上には古い地図が数枚 ソファーの上には ランドリーから戻ってきた くたくたのネルシャツやスエット ジーンズなどなどが無造作にたたまれていた。

2011.08.17.

ケリー

3ヶ月のカルマヨガをハンモックで暮らしているケリー
雨の日も 嵐の日も このハンモックで眠っているとのこと。

船の上や ハンモック 揺れるところが好きらしい。



2011.08.17.

天気のいい午後 ビールが飲みたいなと思い、ガンジスまでヒッチハイクすることに。
今では おさんぽするのとのと同じくらいに ヒッチハイクすることも あたりまえの日常。
すこしづつ この島の流れにすっかり慣れ親しんでいる。

ヒッチハイクした車には カルマヨギーのケリーも一緒に同乗することに。

ヨガセンターの中でも 誰よりも森の奥に暮らし しかもテントではなくハンモックに暮らしているケリー。
どんな石ころ道でも はだしでぐんぐんあるいていく。
 
ハイスクールを卒業後 ウエィトレスをしたりしながら ずっと ハンモックと大きなリュックサックでいろいろな島を渡り歩いているという。
 
 編み物とアクセサリー作りがとても上手で いつも かわいらしい洋服を着ていて 
 気さくで優しい 21歳のナチュラリスト。
 

これから 船の上で のんびりとした午後を過ごす というので 一緒についていってみることに。

島の中心地 ガンジスの海辺はヨットハーバーになっていて この島にとけ込んだ アンティークの船(おんぼろな船も 豪華な船も どれもいい感じに風化した船)がいっぱいに並んでいる。

リカーショップでオーガニックビールを買って ハーバーの入り口に並んでいる 小さなボートに乗りこむと 慣れた手つきでオールをこぎだす ケリー。

沖のむこうに停泊している 彼女の友人が所有する白い船(彼女にとっては秘密基地)へとむかい ちょっとした航海がはじまった。

傾き始めた太陽を背に ひとかき ひとかき オールを漕いで沖のむこうにむかう。

キラキラと輝く海を ひとつ ひとつ すくって 。





2011.08.14.

森に暮らす

いつもの森にたくさんの暮らし。














2011.08.08.

宮沢賢治と農業




素敵な いでたち の若いカナディアンのファーマーに出会った。

とてもかっこよくて ロックミュージシャンのような雰囲気。

聞くところによると もともと音楽をやっていて ファーマーになるつもりなど全くなかったのだけど 日本をバックパックで旅行中に 宮沢賢治の本に出会い、 彼の思想に深く感銘を受けたことをきっかけに カナダへ帰国し 実家のファームを継いで 農業を始めたのだという。 

詩人で作家の 宮沢賢治 は 農業指導者でもあって 日本の農業とのかかわりがとても深いということを はじめて知った。

銀河鉄道の夜 の儚く瑞々しい宇宙のものがたりは 土と繋がっているなんて。


宮沢賢治の世界について 深く知りたい。



2011.08.03.

Tuesday Market

ガンジスをさんぽしていると Tuesday Market が開かれていた。

ソルトスプリング島といえばサタデーマーケットが有名だけど 
火曜日に開かれるマーケットもまた  島のオーガニックファーマー達が それぞれのファームで穫れたばかりの新鮮な野菜や果物をもちよって軒を連ね よりローカルな雰囲気が漂っている。

ファームにより 野菜の並べ方や 売り方 お店の雰囲気は様々で 
各ファーマーの世界観や個性がいっぱいにあふれている。

近くにはオーガニックマーケットやスーパーマーケットもあり 同じ品物が より安く売られていたりもするのだけれど
この野菜を育てた本人から直接 この野菜を買う、この人のファームで育ったこの野菜を買う 
ということを大切に思っている人が この島にはとても多いように思う。





2011.08.03.

キャンピング59日目

森の奥にみつけた 広い草地にひっこした。

森の中では 木々の枝枝で夜空を眺めることができなかったけれど 
ここからは 星空をながめながら眠りにつける。


新しい空間 新しい気分。

北の夏風 そよそよ そよぐ。
















2011.08.02.

週末の2日間 サタデーマーケットでお店を開いているエリザベスの菜園でファームステイすることに。

エリザベスのお店では 焼き菓子やハーブティ ビーガンフード サラダやベリー等々 全て彼女の手により育て 作られたものが並べられる。

サタデーマーケットの中でもかなり人気の(昨年の売り上げは1位だったらしい)
お店で、 お手製のクッキーやケーキは 彼女が育てているニワトリによる生みたての卵と 自転車を改造した小麦挽き機(映画にでてくるタイムマシンのような機械)で彼女がペダルをこいで挽いた小麦粉で焼き上げられる。

金曜日の朝 彼女を訪ねるやいなや にわとりの世話の仕方 生みたてのたまごの取り方 サラダに使う葉とお花の説明が一気に始まり
どれが雑草でどれが食用の葉なのか覚える隙もないまま はさみとバケツを渡され サラダ摘みを任された。

 菜園には ところ狭しと たくさんの種類のハーブや菜っ葉 食用の花、ベリーの木 雑草などなどがわんさか賑やかに生い茂っている。

ハーブの葉だとわかるものもあるのだけど いままでみたことのない種類の植物がいっぱいで 正直どれが雑草だかどれが食用だか….
 エリザベスが摘み残していった葉っぱを頼りに わからない葉は 口にいれて食感と味を確認し さぐりさぐり 体で覚えながらの収穫だった。

 午後には ベリー摘みも任される。
ベリーピッキングときいて かわいらしいイメージを抱いたものの 彼女の庭では ブルーベリー ブラックベリー グーズベリーもまたワイルドに実を実らせていた。
棘だらけの雑草が生い茂るベリー地帯にて 繊細なベリーの実を ひとつぶ ひとつぶ 丁寧に摘んでいく。
 グーズベリーは 我が実をとられまいと枝のいたるところにさらに強靭な鋭い棘をいっぱい尖らせている。

庭の植物が ここまで自然に自由に生い茂り 実を実らすに至るまでには さぞかし たくさんの時間と労力 歴史があってのことだろうと想像する。
その収穫を担うことに責任を感じ 全身ひっかき傷だらけになりながら 
ジャングルの中で狩猟をしているかのように 地面に這いつくばっての作業に奮闘した。

 いつしか夜になり 焼き菓子づくりに没頭するエリザベスを手伝い、サタデーマーケットの準備をしていると 時計は夜の10時を過ぎていた。



土曜日は早朝から ハーブティーの準備やベリーの箱詰め で大忙し。
テントや食材をいっぱいに積み込んだトレーラーで 朝7時 ガンジスへと出発進行。
到着するとすぐに 荷物をおろし 指定の場所にテントを建て 机を並べ クロスをかけたら サラダやベリー お菓子などを並べきらないうちに お店はお客さんで賑わいはじめる。

こうして 一息つく間もないままに 青空の下 サタデーマーケットは開かれ
摘みたてのサラダやベリーは 朝の光にキラキラと輝き あっという間に完売した。


怒濤のごとく めくるめく過ぎ去った2日間だったけれど 
今 確かに何かを 感じはじめている。

鳥巣佑有子

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