暗室 

私の暗室(事務所)は 家の近所の商店街の脇道、町工場街の中にある 元お豆腐屋さんの店舗物件に構えさせてもらっている。

朝でも昼でもシャッターを閉めて 暗幕を引くと 完全暗室となる。

時を撮影したフィルムをこの暗室に持ち帰って そしてまっくらやみのここで 3色の光をあてて 写真を焼く。

作業はいつも一人。
 撮影した 時 に 再び暗闇の中で光をあてる作業に 不思議な宇宙空間を感じる。

暗室作業は 現像液 化学薬品の影響か 心身共にとても疲れる。
実際 肝臓に大きなダメージを与えている気がする。

大嫌いで でも大好きな時空間。

今朝 雪が積もった朝、暗室に立ち寄った。
朝の光を 暗室に入れようと思って シャッターを開けに。 あと 積雪の具合を観に。

通りはアイスバーンとなりつつあって それぞれのお店の人達が 自分の店の前の雪をかいていた。

暗室のシャッターの前も 大量の雪が固まりだしていた。

なんとなく 雪かきをした方が いいような空気だったので ちりとりで なんとなく雪かきをしていたら クリーニング屋のおじさんがスコップを貸してくれた。

本腰を入れて雪かきを始めると 自分の場所の前だけでなくて となりもそのとなりも雪をかいて 除雪道を通したくなった。
なにかと通行人の多い 道なので。

いつも シャッターを閉めて 作業している この暗室に
今日 はじめて 街のひとつであってほしいと そう感じていた。

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