視覚欲

昨夜は隣山の崖の上 ラヴェッロに 盛大な花火があがっていた。

海を目下にそびえ立つ ラヴェッロは 
1500年前にローマ帝国の貴族たちが移り住み 築いた街。
築1000年以上経つヴィッラには 今の暮らしが 今もふつうに重なっている。

ラヴェッロには お気に入りの花と石の道があって
いきつけの陶器屋がある。

海に抜けるこの街の色感 センスのよさは格別で
この天空の街へ向かって 視覚欲のまま ミノーリから石段を登りだす。

バスを乗り継いでいくと 1時間くらいかかる場所だけど 
直線コースの石段を登っていくと おおよそ50分くらいでたどりつける。

とはいえ やっぱり かなりたいへんなコースで
汗だくになって 息をきらして やっとこさになって たどり着く。

自慢の足は 見事にガクガクでクタクタになるけれど
 
途中 色々な石の段と 石段の脇に建つ数々の石の住居に洗濯物 海に抜ける景色や風の色は どれも違って どれも今を生きていて この上なく調和がとれていて
全て美しい。

今の暮らしが重なって生まれる 景色の色の黄金律

南イタリアにて 視覚欲は 
今一番の欲望となり 全ての上に立つ。

  

視覚欲の為になら 今の足はどんな急な石段ものぼりきる。  

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