2013.07.29.

アマルフィにて もうひとつ はっとしたのは 
中世 1000年以上も前に ここに暮らしていた人々の服装と装飾

このスタイルの世界感に この国の隠れたイメージが 重なった。
好きに間違いない。
 
あまやどりで 訪ねた 海洋公国博物館にて。 

2013.07.28.

おもいたち

海洋共和国 船からの望みを みてみたい と おもいたち 
船舶1級免許を取ることを決めた。

思い立ち 4日目 
今日、 2級の筆記試験を終えた。

天気図 や 磁石のこと 潮のこと ロープ エンジン 操縦のこと 海上ルール 色々全部一気に浅く広くつめこんだ知識 これから どんな知恵になれるだろう。
 

今 この船の 想い達 は  風にのっている。 風向きも いい感じ。

開け! 大洋の新世界

2013.07.25.

今日みたいな雨の日

雨宿りした場所は 954年前から ここにある 造船所
アマルフィーの港の前 世界最古の造船所

覗くと 今は 海洋公国博物館 になっていた。   客は私だけ。

入ってすぐのところに 羅針盤が飾ってあった。

羅針盤は 中世アマルフィー人によって 発明されたらしい。

星や太陽を読んでの航海術  スターナビゲーション は 天気の悪い空下での舵取りに困難を要したのだけど

 磁石を使ったこの道具は どんな空の下でも航路を解き開いた。

 この磁石を使った道具 が 航海術における革命をもたらし
 新世界 へ向けた大洋の道を切り開いた。

ただの磁石 されど磁石

そういえば… 小学生の時 磁石については 全く理解できないでいた。

どうにもわからなくて
そういうもの! といいくるむしかなかった世界のひとつだった。

でも 今 そういうもの! を すこし解る気がする。

そういえば…  昔から 海洋グッズはこころときめくアイテム。

真鍮 碇 帆布 ロープ 望遠鏡 羅針盤 

高校生の時 帰り道 海洋グッズを扱った小さなショップをみつけて以来 毎日そこを通っていた。
阪急三番街 カッパ横丁の一寸手前 8坪くらいの小さなお店 今もあるかなぁ。

無性にときめくこの癖には きっと何かある! と  
そういうもの!
についてを想ったら 愉しくなって ワクワクする。

あまやどり 海洋共和国アマルフィー の造船所にて

雨上がり 海を臨んだ。

次は 海からこっちを 臨んでみたい   
と思ったら 嬉しくなって ドキドキした。

2013.07.14.

ミノーリから レモンいっぱいのトランクと一緒に東京に帰ってきた。

ちょっと昔 航海で きっと数ヶ月 それ以上かかったであろう アマルフィー海岸から
今日は バスと飛行機で 19時間。

とても 近い。

とてつもなく 大好きな場所 そして 最高な季節だった。
船の勉強をして filmと一緒に また 訪ねようと思う。

旅で感じ得たことは これから想像できる と思った。

碇をおろすみたいに
狼煙を上げるみたいに
ここに洗濯物を干して ここで暮らす。

駅の各所に 撮影させてもらった フジテレビ 『oh, My Dad!!』  のポスターをみつけた。

今 東京に暮らしていることを  ありがたく思う。

2013.07.12.

ミノーリ 朝5時

もうすぐ 夜が空けたら 東京へ向かう。

レモンを巡った 10日間の旅

思い起こせば 今年に入って どこからか
 レモンと海の世界感 がどうにもこうにも気になっていた。

そして この地を選んだ。

旅はいいものだなと思う。

視覚 味覚 聴覚 触覚 嗅覚 そして 第六感で この地を感じ写真できた。

新しいこと もしかしたら知っていたこと

東京に持ち帰る写真がいっぱいある。
記憶もまだ あたらしい。

 ここでの旅は 東京で続こうと思う。

2013年の夏が 始まっている。

2013.07.12.

ラヴェッロ

ミノーリのレモン畑と反対側の 岡のてっぺんに 街がみえる。

1500年前 ローマ帝国の貴族達が 襲撃から逃れる為 高台に築いた街 ラヴェッロ。

ミノーリのビーチ裏の石段を登って行くと1時間くらいで ラヴェッロに繋がると聞いて
石段を上り始める。

カメラバック以外にも レモンチェロやら 瓶詰めの食材を買い込んで その上 拾ったレモンでぎっしりの鞄を抱えて登る石段は 過酷だった。

直線距離で登るのなら あと どれくらい 今どの辺りにいるのか 予測がつくのだけど
延々と続く 終わりのみえない石段には はたまた気が遠くなった。

それでも いつもと違った角度で見下ろす アマルフィー海岸
通りすがりの いろんな家 いろんな洗濯物 いろんな生活模様 いろんな石段の形 いろいろ興味は尽きなく 全てがフォトジェニック。
夢中で写真を撮りながら やっとこさラベッロに到着。

風光明媚の文字通りの 風光明媚な街

アマルフィとも ポジターノとも ミノーリともまた違う 
イタリアならではの ぬけた色々 気品高さが漂うのこの街の色々に 一瞬で心が奪われてしまった。

この街のこの色感が たまらない。 

 

深くて美しい イタリアンブルーの色々 ピンクの色々

そして レモン オリーヴ ボールド

ラヴェッロで解った 重ねの色目

心の奥に 探していた色  みつかった。

2013.07.11.

ミノーリ

ミノーリは 古代 1900年も前から パスタを作っている街
隠れざる 美食の街。

アマルフィーほど 観光地ではないのだけれど
路地裏を歩いて のれんを覗くと 手作りパスタの製麺所だったり 
レモンチェロの蒸留所があったり

あと 車の入れない石段 レモン畑なんかでは ロバ達がせっせと働いている。 

古代ローマ時代の建築様式がそのまま残された 貴族の豪邸 ビイッラ ロマーナは アパートの一角 そのへんに 普通にある。

誰でも 入ることのできる アパート裏の小さい公園みたいなところに。
で 1700年前の 邸宅 壁画や 壷 池 が そのままに残っていて
壁には 隣のアパートの人の洗濯物がゆれている。

ヴィッラ ロマーナに続く 路地裏の隠れ道
ミノーリのストリート写真が壁に埋め込まれた 細い通りがあって
1920年から 今に至る ミノーリの街と暮らしを写した写真が並んでいる。

この 路地を歩くと タイムトンネルを歩いているような そんな気分になる。

だけれど 100年前の写真と比べると ここの 景色や 人々の暮らしぶり
実はそんなに変わっていないということを知る。

馬車が 車に変わったくらい。 
街並の景色は 今とそんなに変わらない。

そして きっと 1900年前 パスタをつくっていた風景と 今ここにある風景
 実は そんなに変わらないのかも と想像する。


1700年前の扉 ビイッラ ロマーナ


1700年前から ここにある絵 ビイッラ ロマーナ


路地の壁 100年前〜今に至る写真が並ぶ


100年前の景色 女性がパスタを干しているスナップ写真


今日 パスタを作っている人


今日 レモン畑で働くロバ

2013.07.10.

今いる景色 今見ている景色

ミノーリにて。

鳥が鳴いています。

うっすらレモン風が通り過ぎました。

レモン畑に眠って 5つめの夜が明け

帰国が近くなって すこし淋しく。

いつも視界に レモンと海と空と

 

2013.07.09.

古代ローマ遺跡 パエストゥム

ふらり巡り着いたその先は 古代ローマ遺跡 パエストゥム

イタリアにいると 
ひょんなところから 古い時代にタイムトリップし
ひょんなところに 古い時代がタイムトリップしてくる。

歴史が近いな〜と感じる。

時に近すぎて 今の自分がどこの自分なのか そんな風にも感じる。

確かにあった 古い時代のその中に 今が共存している。

2013.07.09.

フィアット カパッチョ 古代ローマ遺跡

ミノーリ名物 フィアットタクシー 
ミノーリ名物 モリッチョタクシー

今日は モリッチョ の フィアット の メンテナンス に 同乗して
フィアットのファクトリー見学 サレルノへ。

近くの カパッチョ モッツアレラ工場で モッツアレラランチ。

おしゃまなのらねこ
その先に 古代ローマ遺跡。

 

2013.07.09.

フィアット カパッチョ 水牛のモッツアレラ 

カパッチョ名物 水牛のモッツアレラ 

おしゃまな のら猫

イタリアンカー フィアット の ファクトリーの近く
 
カパッチョという街にて。

    

2013.07.07.

もぎたてレモンサラダ

今日も街の教会から 延々と続く 石段道を カメラバックと一緒に歩いて帰る。
なりふりかまわず 汗だくなので途中で水着になってとにかく登る。
ヴィラマリアの最後の石段を 息をゼエゼエさせながら登りきる。

ゼエゼエを聞いて 
畑にいたヴィンお父さんが『今日も歩いて帰ってきたの?フ〜!えらい!』ってへんなジェスチャーをしてくれた。

その後 テラスに届いた 素敵なプレート!

もぎたてレモンの皮を剥いて 輪切りにして オリーブオイルとバルサミコと塩 あとミントをのせた
お父さん特製 もぎたてレモンのサラダ。

美味!
体も心も喜んだ 今一番嬉しい味。

そんなにすっぱくなくて 白皮にもしっかり味があって そしてオリーブオイルがよく合う。

レモンを育てたお父さんが教えてくれた

これが このレモンの 一番の食べ方

美味!
嬉しい!

2013.07.07.

ポジターノ

多くの画家 作家 映画人 文化人を魅了し続けてきた街 ポジターノ。

南イタリア ヴァカンスファッションのメッカ ポジターノで 是非 革のビーサンを仕立ててもらいたい!と 朝からバスとフェリーを乗り継いでサタデーショートトリップ。

アマルフィーとも ミノーリともまた違った 老若男女 お洒落で陽気で そして おもろ〜!なポジターノ

目の前のいたるところで イタリア人情物語 イタリア人生劇場 がくりひろげられ 
ドッキリかと疑う程に コテコテ劇場オンパレード。

マダムもマンマもおじさんも 少年も 婦人も少女も子供も赤ちゃんも

とても お洒落なんだけど どこかゆるくて ぬけていて 
でも エネルギッシュで やっぱりお洒落なイタリア人。

革のビーサンは 散々履きちらかしたのだけど コレ!と思える 似合うデザインがみつけられなくてあきらめた。

ポジターノビーサンをはきこなすには ゆるさとヌケ感! が 足りてない。 

ゆるさとヌケ感! ライカみたい。

2013.07.06.

夜中 目を覚ました。
暗闇に時計をみると 3時だった。

昨夜のディナーは マンマの手料理。
今まで食べた どのイタリアンよりも 美味しくて愛情あふれる味でびっくりした。
イタリアンマンマ マリアの腕の凄さを知る。
 
で、食べたあと すぐに深く眠ってしまった。

窓を空けると 夜の海 夜の街

全てが すっかり寝静まっている。

街の先頭に 時計台が明かり
 それに 連なり 街灯が 小さく点々点

街を海を 優しい光が灯している。

2013.07.06.

レモン畑にて

ミノーリという街の 丘の上 レモン畑にいます。

ミノーリには2〜3日間の滞在予定でしたが 
ここのレモン畑があまりに素晴らしく 腰を据えたいので
日本に帰るぎりぎりまで ここで暮らすことに決めました。

さっき レモン畑の主人が PCの情報なんか ほどほどにして
今 知りたいこと ほしいもの 解らないこと 食べたい味 なんでも
自分に言ってね またはこの地の人に聞くのがいいよって 言ってくれた。

今 このレモン畑と 目下に広がる アマルフィ海岸を前に 
しばらくがむしゃらに写真を撮ることに専念したいと思います。

写真日記は 夏休みの宿題におあずけにします。

できるかぎり 今この世界を写真することに専念しようと思います。

2013.07.05.

レモン農家 ヴィラマリア

今 レモン農家 ヴィラマリアに登頂した。

いやはや ど えらかった。

高尾山の雪の頂に 8×10カメラを担いで登って以来 
いや それ以上に ど えらかった。

途中で大切なRレンズとカメラ 財布も入ったトランクをレモン畑の脇に隠して

身ひとつ + ライカひとつで 今 レモン農家 ヴィラマリアに登頂した。

というのも たまたま絶妙にイタリア旅のハプニングが重なっただけ。
私が携帯をもっていないのと バスの降りる場所を間違えたのと
この街にはでかすぎるトランク がいけなかった。

でも人力は強し。
昨日 たらふく食べた パスタのエネルギーは根強かった。

全ては 今 呑んでいる 穫れたてのレモネードの為にあったのだと想う。

なんとも 美味なるレモレード。

いやはや 体に 脳に 心に 染みわたる 冷たいレモネード。

その視界は たわわに実るレモンとレモン畑が見下ろす 
ミノーリの オレンジ色した街 群青の海  
守り神の宿るといわれている古い教会 
船 空 空気

太陽がいっぱい!

乾杯!

2013.07.04.

アマルフィ レモン パスタ

アマルフィーに着いて 最初のグルメ。
断崖絶壁に佇む 海辺の 孤高 そうなレストランへ。

今回の旅の目的のひとつは 我が家のレモン料理の開拓。

メニューには なかったけれど レモンのリングイネをリクエストして 
作ってもらった。

2013年 自分の中で レモン がはやりだし 
レモンパスタは我が家の看板メニュに君臨した。

イタリアのこの地をイメージしながら 食し 妄想してきた味。

いざ アマルフィーにて 本場 レモンのリングイネを実食。

美味しい! 
そして 我が家の味と近い!

我が家の 和製レモンパスタも 本場で食べている この味に 負けず劣らず 美味しいのだと確信。

ずっと 遠い海の向こうで 想い抱いてきた レモンパスタの味覚のイメージ 本場のものと 近かったことが とても嬉しい。

これから この地で 更なるレモングルメを覚えたい。

2013.07.04.

アマルフィへ

昨夜 おそく 初イタリアに着いた。
ナポリ駅の近くのホテルにタクシーで向かい すぐ就寝。

朝 起きてすぐ 一路 アマルフィーへ。

朝日に照らされる ナポリ駅
駅周辺は かなりの散らかり具合。
はや足で通り過ぎたけれど 汚と陽が混在していて とっちらかっている 
そんな 印象。

イタリアの汽車とバスを乗り継いでの旅路は 簡単なようで なにかと迷った。
時刻表 定刻 定位置 諸々 予定はあてにしない方がいいみたい。

ソレントへ向かう 古い汽車の車両は 夏の海に向かう地元のティンエイジャーの若者で超満員。
殺気立ったエナジーが車両一杯に充満して とにかく とにもかくにも騒がしかった。

どの駅もへたくそなグラフィティと 落書きがいっぱいで 想わず笑ってしまう。
元気というより へたっぴエナジーの爆発  
で、そこかしこがゆるくて 想わず笑ってしまう。
そこがいいところ。

ソレントからは 落ち着いたムードに。
バスに乗り換え 断崖絶壁の海岸線をひた走る。 

崖にそびえ立つ ピンク サーモンピンク オレンジの街並 色々
崖の下にはブラッドオレンジのパラソル 濃紺のビーチ 
遺跡と想われる 建物 数々  
たわわに実る レモンの畑 

太陽がいっぱい

そんな小さな 古くて美しい天空の街街をいくつも 通り過ぎ

アマルフィー まで あと少し

2013.07.03.

ミュンヘンにて

ミュンヘンの空港にてトランジット。

今,ナポリ行きの飛行機をまっているところ。

初めて乗った ドイツ ルフトハンザ航空

オリエンタルブルーに イエローのさし色が 今の気分にぴったりで
ビールが美味。

おかげでよく眠れ
古い時代の大型船でくじらの群れと一緒に航海している そんな夢もみた。

なんとも 気分のいいフライト!

これから 海洋共和国 アマルフィを目指す。

レモンを巡る旅 が始まった。

2013.07.01.

鎌倉

水無月最後の日曜日 

鎌倉暮らしを始めた 小川糸さんのお家に遊びにいかせてもらった。

朝 二人で 報国寺の座禅に参加。

ここの座禅が おもいのほか 本格的すぎて おもいのほかに 鎌倉の一日が始まった。

袴姿にあわてて着替えて 座禅を組むと
朝晩 稽古漬けだった 大嫌いで 少し好きな 剣道時代の気持ちが甦る。 

大嫌いで 大切な 剣道時代に教わったこころもち。

うぐいすの鳴き声が美しく響きわたると 
きれいな風が 心地よくぬけわたり 

鎌倉の土地感を 一気に感じる。

ここは 大好きで 大切な場所かもしれない。

鎌倉時代 そんなに遠い昔ではない気がした。

今ここに流れる風に 鎌倉の時代のこころもちに
守られている土地 そんな気がする。

糸さんの見ている景色の その奥の風景に
いつも 素敵なエッセンスを感じる。

鳥巣佑有子

メモリアル